民泊を利用して宿泊する方には関係があまりなく、民泊を経営しようと思っている方には大切なことですが、いろいろな法的な規制があることをご存じでしょうか。

旅館業法など様々な法律に規制があって、最近では、規制緩和がなされています。それでもまだ厳しいまま、ということもよくあります。その代表がフロント設置義務です。それでは、どのような内容になっているのでしょうか。

原則としてフロントを設置しなければならない

ホテルや旅館でも同様ですが、民泊でもフロント設置義務というものがあります。例えば、ホテルに泊まるときに書類を書いたり鍵の受け渡しをしますよね。あの場所がフロントなのですが、これを設置しなければならないって言う義務があるのです。

「そんなもの、なくたっていいんじゃないの?」

と思ってはいけません。フロントがあることによって、安全性が大きく保たれます。ホテルには知らない人は勝手に入り込んでしまったりする危険性もあります。

泊まっている人が誰なのか、確認する必要もありますよね。誰が泊まっているのかさっぱりわからないのでは、犯罪に使われてしまったり、ホテル内でトラブルが起こったりしてしまう可能性が非常に高いからです。そのためフロントに従業員を置くことによって、滞在客の様子をチェックしているのです。意外に大きな役割があるのです。

法律tと条例で異なっている

民泊では、このフロント設置義務をなくしてしまおう、という流れが強まっています。民泊でフロントを置かなくてもいいということに法改正がされたようです。

しかし、法律の下には条例というものがあります。法律は国家が決めるものですが、条例は地方自治体の決めるもの。法律と同じような効果があり、条例を破ってしまうと罰則もあります。

問題となっているのは法律では、フロント設置義務なくしているにもかかわらず、地方自治体の条例の多くはフロント設置義務を負うことそのまま残しているということです。

これは一体どのようなことなのでしょうか。国は急激に民泊を勧めようとしています。その目的ははっきり言ってお金儲け。景気回復・経済発展のために無理やりにでも外国人観光客を入れたい。だから無理やりにでも、民泊をすすめたい気持ちが強いのです。

しかし、地方自治体はどちらかといえば、冷ややかな目を向けています。地域によっては外国人観光客の恩恵を全く受けていないどころか、東京や大阪に出て行ってしまう人もものすごく多く、さらに地方の人口流出は増えています。

地方自治体には民泊の規制緩和など、大して利益にもなっていないのです。にもかかわらず、大切なフロント設置義務を取り除いてしまったら、何かの問題が出てしまったり、宿泊客の安全が保たれず、宿泊の不安感を募らせることになってしまいます。そのため、条例ではフロント設置義務を存続している地方自治体が多いのです。

法律を知ってから民泊を始めよう

民泊を始める際にはこのことに注意をしましょう。法律と条例では全く違うということ。これを知らないで、「法律でセーフだよね」と思っていたら、後になって条例の罰則の適用がされてしまいます。

法律と条例は全く違うものだとわかっている人も少ないでしょう。民泊を始めたいなと思っている方は弁護士に相談をしながら、話を進めるのが大事です。素人考えで急に始めてしまって、違法業者になってしまったり、行政の立ち入り検査を受けてしまうケースもあるのですから。

大切なフロント設置義務。ただ単にフロントで鍵の受け渡しをするという場所以外にも、旅行客を守るという大切な使命があります。国家は、このフロント設置義務をなくす方向に傾いていますが、現場や地方自治体では、まだまだフロントの必要性を感じています。何でもかんでも規制緩和する国家に、地に足のついた地方自治体との足並みがそろっていないことを、法律と条例の食い違いが示しているのです。

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