前回はいきなり、長期滞在型の民泊の話になり、驚かれた方も多かったと思います。
すみませんでした。実際は短期農業体験型の民泊から始めるべきでした。

短期農業体験型の民泊

これは田植えの季節に田植えだけを体験したいというような人のための民泊です。
じつは、このような民泊をできるところも少ないがあるのです。

というのも、農作業とは、一年中を通して同じように労働力が必要というわけではありません。米作など、忙しいのは田植え時期と収穫時期だけです。
そんなわけで、今まで田植え時期と収穫時期に、他の地方の農家に応援を頼んだり、アルバイトを頼んだりしていた農家の中で、田植え時期などだけ、田舎暮らしをしたいという人を宿泊させてくれる農家も出てきました。

もちろん、その数は少ないですが。
しかし、秋の取り入れ時など、農家に宿泊する人にとっても、農作業を経験することができるし、そのうえ帰りは自分らで収穫したお米を持ち帰ることができるのです。

もちろん、それとは別に宿泊費も必要ですが、農家の中には宿泊費と農作業代などを相殺してくれるところもあります。
つまり無料もしくは格安の宿泊費で泊まることができ、その上、お米がいただけるのです。

しかし、残念ながら、このような米作関係の短期農業体験型の民泊は本当にまだ少数です。

短期農業体験型の代表は果樹園

ところで、短期農業体験型の民泊といえば、やはり果樹園でしょう。

例えば、さくらんぼや葡萄などの取り入れとき、取り放題、食べ放題をうたっている果樹園がそうです。
そのような果樹園は都会からきた観光客のために宿泊施設を設けているところもあります。
しかし、民泊という立場からいうと、おすすめは小さな農家です。

そのような農家では一日か二日ですけど、宿泊できるところがあります。
いわば民宿兼業農家です。

ただ、このような農家では一年中、泊めてくれるわけではありません。
葡萄などは秋の取り入れときです。果物によって宿泊できる季節がきまっています。
もちろん、葡萄などの持ち帰りはあっても、宿泊はできないところも多いです。
それは前もって電話で確認しておくことが必要です。

民泊ではないが、結果として泊まれた体験

これは大阪にいたころのことです。
家族でそろってぶどう狩りに出かけました。当時、東大阪市に住んでいたのですが、葡萄農家が集まっているのは、八尾市をまたいだ、その隣の柏原市です。
当時、自転車で家から、女房、娘と私の三人がぶどう狩りに行ったのです。
息子に留守番を頼んで。
そして、ぶどう狩りが終わったころ、ぶどう園の農場主から、ワインをご馳走になりました。
そこの娘さんが私の高校の後輩だということもわかって、お互いに意気投合したのでした。

さて、ワインを飲みすぎると、帰りは自転車で、というわけには行きません。
何しろ、自転車で40分ほどの距離です。
農場主の好意もあり、家族3人、その夜、泊めていただくことになりました。
その夜は思いがけず楽しい夜をすごすことができました。
バーやクラブなどと違って、農家で自家製のワインを飲みながら、一晩語り明かしたのです。

こんな楽しい経験はまずありません。翌日、奥さんにお礼を言っていると、そこのご主人は気に入った人が来ると、このようにお客を泊めることがあるそうです。

野草採取が体験できる民泊

このような民宿があることを知ったのは、30数年ほど昔です。
知り合いの工場経営者が偶然、泊まった民宿の経営者が野草採取に誘ってくれたことがきっかけでした。当時も今も、田舎では野草を料理して食卓に並べるところがあるのです。

それ以来、その知人は野草採取に興味を持ち、会社のリクレーションなどでマイクロバスを使って滋賀県などへ野草採取にでかけています。
これは農業体験型とはいえませんが、それに近い民泊です。

民泊の面白さ、便利さと危険性

民泊の面白さは一言で言うと、その土地の人の生活を体験できることでしょう。
とくに都会でコンクリートのマンションに住み、仕事場に通っている人にとっては、自然に囲まれた民泊は疲れたときに飲む清涼飲料以上の効果があるでしょう。
都会生活のあわただしさを忘れたノンビリした田舎暮らし、それは都会に住む誰もが望むものでしょう。

しかし、ここで忘れてはならないことは都会生活はあわただしい生活ですが、その代わりに大変便利な生活だということです。他方、田舎暮らしは時間の進み方の遅いゆったりとした生活ですが、それと引き換えに少し不便なことは言うまでもありません。

また、都会暮らしには都会暮らし特有の危険があり、田舎暮らしには田舎暮らし特有の危険があります。田舎はノンビリしているから、安全だとはいえないのです。
この点、誤解している人が多いので注意が必要です。

民泊の面白さ、その土地の食物、料理にふれること

これは田舎に行ってもホテルや旅館に泊まっているようだと、なかなか味わうことができないでしょう。昔、大阪に住んでいたころ、近所の奥さんが次のような経験をしていました。ご主人の実家の法要だとかで、播州、姫路の山奥でしょうか。
ちょうど、中国地方の山奥までご夫婦で行ったのです。

そこで驚くような体験をしました。

ちょうど、ご主人の実家についたとき、わざわざ、大阪から、遠いところをお疲れさんでした、と出されたお茶とお茶菓子を見て、びっくり仰天したのです。

なんとお茶は、普通のお茶でしたが、お茶菓子はお漬物でした。お茶菓子にお漬物を出されたのは、その奥さん、初めての体験でした。

横を見ると、ご主人は黙ってニコニコしていたそうです。普通、お茶菓子なら、和菓子かケーキでしょう。しかし、お漬物とは。
しかし、せっかく出されてもの、しかもご主人の実家です。ご主人の顔をつぶしては悪いとおもい、あまり期待もしないで、その漬物を口に入れました。

すると、またびっくりです。そのお漬物、何のお漬物かわかりませんが、実においしいのです。
なるほど、お茶菓子に出してくるほどです。
このような体験は、本当にその土地の民家に泊まらなければ味わうことができません。

民泊は田舎暮らしに近い体験ができる

これは確かです。お茶菓子の漬物ほどではありませんが、私も似たような体験をしました。
ちょうど、20年ほど昔です。大阪から三重県に引っ越してきたのです。

そして、津市に新しく、週1回ほどの仕事先、予備校講師の職をみつけました。

その休憩時間に近所の食堂を覗いたのです。そこで目にしたのは、てこね寿司という名前です。
大阪に住んでいましたから、いろいろな寿司は口にしてきました。

しかし、てこね寿司とははじめて聞く名前です。早速、昼飯にそのてこね寿司を注文しました。

しかし、出てきたのは普通の弁当のような昼飯です。
いったい、これのどこが寿司なのかといいたい表情で黙って、その弁当を眺めていると、隣に座っていたおばさんが教えてくれました。

てこね寿司とは寿司飯とおかずを別々に持ってくるだけで、客の方がそれを自由にアレンジして、寿司の要領で食べるのだといいます。
なるほど、ご飯をたべると、酢が入っている寿司米でした。

今までの旅行とは一味違う「民泊」を体験しにいこう

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